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ドライブチェーンの選定

ローラチェーン伝動能力表
この伝動能力は下記の諸条件のもとで、ローラチェーンの使用寿命が約15000時間期待できる数字です。

  1. 1.0の使用係数(負荷変動の少ない伝動)
  2. 100ピッチのチェーンの長さ
  3. 推奨される潤滑方法の採用
  4. 2枚のスプロケットによる伝動
  5. 両スプロケットを平行な軸に正しくとりつける
  6. 正常な雰囲気中での伝動
    ※-10℃~60℃の空気中で運転され、磨耗性の粉塵、腐蝕性のガス、高い湿度などの悪影響のないこと

使用係数とは
ある程度の安全率を加味した伝動条件を、伝動能力表から得るための係数です。
そしてローラチェーンに無理のかかる度合によって、標準の1.0から順次にその値を増していきます。
与えられた伝動能力にその使用係数をかけた補正能力が、伝動能力表に用いられます。

多列ローラチェーンの伝動能力
単列の列数倍は期待出来ません。多列ローラチェーンに、一定の寿命を期待するためには、補正する必要があります。
この係数として、表1の多列係数を用いて下さい。

表1 多列係数
ローラチェーン
列数
多列係数
21.7
32.5
43.3
53.9

ローラチェーン伝動の選定
ローラチェーン伝動の選定に当って下記の取付け箇所の伝動条件は、既知の事項であることが必要です。
a.伝動しようとする能力(kw)
b.駆動軸及び従動軸の回転数(rpm)と軸径
c.両軸の中心距離(mm)

  1. 使用分類の決定
    伝動装置に基づいて、表2から伝動使用分類を決定して下さい。

    表2 使用分類
    負荷の種類使用機械例
    平滑な負荷液体攪拌機遠心式ブロア
    発電機ファン
    負荷変動の少ないベルトコンベヤポンプ
    チェーンコンベヤ負荷変動のない伝動軸
    エレベータ一般機械
    多少の衝撃を伴う負荷舶用推進機乾燥機
    遠心式コンプレッサー逆転のない多少振動荷重のかかる一般機械
    多少負荷変動のあるベルトコンベヤボールミル、ペブルミル
    エレベータチューブミル
    伝動軸三連式往復ポンプ
    パルプ粉砕機濾過機
    自動炉一般木工機械
    大きな衝撃を伴う負荷往復式コンプレッサークラッシャー
    プレス土木鉱山機械
    分塊圧廷機逆転又は衝撃荷重のかかる一般機械
    鍛圧機一連式、二連式往復ポンプ
  2. 使用係数の選定
    使用分類の負荷の種類と原動機の種類との交差する数字を選ぶことによって、表3から使用係数が得られます。

    表3 使用係数
    使用分類
    (負荷の種類)
    原動機の種類
    電動機
    または
    タービン
    内燃機関
    流体機構
    有り
    流体機構
    無し
    平滑な負荷1.01.01.2
    多少の衝撃を伴う負荷1.31.21.4
    大きな衝撃を伴う負荷1.51.41.7
  3. 補正値の決定
    \(\mbox{補正値}=\mbox{伝動能力}\times\mbox{使用係数}\)
  4. 伝動の選定
    1. 高速軸(減速の場合は駆動軸、増速の場合は従動軸)の回転数( r p m )と補正値とによって伝動能力表から、使用チェーンと小スプロケットの歯数を求めます。
    2. この場合、相前後する2つのピッチのチェーンが、同時に同じ伝動条件を満たす場合には、次の2つの組合せがあります。
    3. (イ) ピッチが大きいチェーンと比較的少ない歯数のスプロケット
      (ロ) ピッチが小さいチェーンと比較的多い歯数のスプロケット
      ※(ロ) を選択することで、比較的静かでより円滑な伝動となります。
    4. 小スプロケットの歯数がきまれば、スプロケット寸法の最大ボス径および最大軸径表から、所要の軸径で使用できるかどうか確認します。
      もし、使用できない場合は、軸径を満足する最小歯数の所まで大きくしたスプロケットを使用して下さい。
    5. もし、1列のチェーンで能力不足の場合は、その回転数で使用可能な最大ピッチチェーンの多列ローラチェーンを選んで下さい。
      この場合は、表1の多列係数を使用して下さい。
    6. 使用場所に制限があって、短い軸間距離と小さいスプロケットを使いたい時には、よりピッチの小さいローラチェーンの多列を推奨します。
    7. 大スプロケットの歯数は、次の式又は表4速比表(減速の場合)から算出されます。
      \(\mbox{大スプロケット歯数}=\cfrac{\mbox{rpm(駆動軸)}}{rpm(従動軸)}\times(速比)\times小スプロケット歯数\)
    8. 伝動能力表の潤滑形式は潤滑方法の項をご参照下さい。

超低速の場合
チェーン速度が30m/min以下で負荷が一様な場合には、ローラチェーンの選定は伝動能力表には関係なく引張強さに基づいて行われます。
この場合、潤滑条件が充分であれば、ピン、ブシュの磨耗は無視してもさしつかえありません。
このチェーンがオフセットリンクを含む場合は、チェーンにかかる張力は引張強さの1/12にして下さい。
表4
使用チェーンが50ピッチ以上の場合
チェーン速度
(m/min)
チェーンにかかる張力
15以下引張り強さの1/7
15超30以下引張り強さの1/8


スプロケットの注意事項
  1. 小スプロケットの歯数は、伝導の円滑さ、摩耗などから出来れば17枚以上が適当です。
    しかし、そのために大スプロケットの歯数が増え、120を超えて使用されることはお勧めできません。
    大スプロケットの歯数が120を超えてしまう場合は、小スプロケットの歯数を減らすことで対応しますが、その場合でも小スプロケットの歯数は13枚以上を推奨します。
    ※ごく低速の場合には小スプロケットの歯数を11枚程度まで減らして使用することも可能です。
  2. 小スプロケットの歯先を硬化する場合
    (イ) 歯数が24枚以内の小スプロケットで、伝動能力表記載の最高回転数の1/8以上で使われるとき。
    (ロ) 速比が4:1以上のとき。
    (ハ) 低速、重荷重で使われるとき。
    (ニ) 歯を摩耗させるような雰囲気内で使われるとき。

    表5 標準スプロケットの歯数及び速比表
    大スプロケット
    歯数(低速側)
    小スプロケット歯数(高速側)
    13141516171819202122242630
    131.00
    141.081.00
    151.151.071.00
    161.231.141.071.00
    171.131.211.131.061.00
    181.381.291.201.131.061.00
    191.461.361.271.191.121.061.00
    201.541.431.331.251.181.111.051.00
    211.621.501.401.311.241.171.111.051.00
    221.691.571.471.381.291.221.161.101.051.00
    241.851.711.601.501.411.331.261.201.141.091.00
    262.001.861.731.631.531.441.371.301.241.181.081.00
    302.312.142.001.881.761.671.581.501.431.361.251.151.00
    322.462.292.132.001.881.781.681.601.521.451.331.231.07
    352.692.502.332.192.061.941.841.751.671.591.461.351.17
    403.082.862.672.502.352.222.112.001.901.821.671.541.33
    453.463.213.002.812.652.502.372.252.142.051.881.741.50
    483.693.433.203.002.822.672.532.402.292.182.001.851.60
    544.153.863.603.383.183.002.842.702.572.452.252.081.80
    604.624.294.003.753.533.333.153.002.862.732.502.312.00
    705.385.004.674.384.123.893.683.503.333.182.922.692.33
    755.775.365.004.694.414.173.953.753.573.413.132.882.50
    806.155.715.335.004.714.444.214.003.813.643.333.082.67
    906.926.436.005.635.305.004.744.504.294.093.753.463.00
    967.386.866.406.005.655.335.054.804.574.364.003.693.20
    1148.778.157.607.126.706.336.005.705.435.184.754.383.80

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